テーマ別に研究開発を進めてきましたが、2020年度より社会実装に向けた3つ の事業化テーマを設定し、商品・サービスの開発を行っています。

社会実装体制|
スマートアール推進協議会

一般社団法人スマートアール推進協議会は、COIの必達課題の事業化推進の他、立命館大学・順天堂大学が持つコア技術の社会実装、事業化プラン構築、商品・サービスの創出、アカデミア発信、イノベーション人材の開発を行うための組織として 2019年4月25日に設立しました。

スマートウェア事業

スマートウェア
フィットネス事業

着るだけで心拍数などの生体情報を取得できるスマートウェアを活用し、運動の生活カルチャー化の実現に向けた、「スマートフィットネスプログラム」と、教育現場を中心として応用活用が可能な「スマート教育教材」の開発を進めています。

事業化に向けた開発状況

スマートR・バイク・ザ・ライド

スマートフィットネスプログラムとして、ゲーム×映像×バイクエクササイズを組み合わせたオリジナルプログラムを開発しました。スマートウェアを着用して計測された心拍数を用いて、参加者全員の目標心拍数達成度を合計し、恐竜から逃げることができるかといったゲーミフィケーションと、心拍数をリアルタイムで計測することにより、頑張り度合いが、数値として〝見える化″されるため適切な運動強度の管理を実現した、楽しみながら運動効果を実感できるフィットネスプログラムです。

スマートウェア
教育教材事業

着用するだけでバイタルデータを計測できるスマートウェアをICT教育と連動することにより、「論理的思考力」や「課題解決力の向上」が得られ、またコミュニケーションを図り、楽しみながら身体を動かすことができる健康教育教材づくりにおいて幅広い視野を持ち開発を進めています。どこからでも参加できることにより遠隔授業、家庭学習における教材を通し、幼児から高齢者まで楽しく運動することが可能となります。

事業化に向けた開発状況

児童向けに改良したスマートウェアを用いて、体育授業において心拍数のデータをリアルタイムに知ることができるシステムおよびそれを用いた授業プログラムを開発しました。心拍数データはクラウドを通じて教員用タブレットにリアルタイムに送信され、児童も音や画像で自身の心拍数を知ることができるため、個人にあった運動ペースを知る「にこにこペースで体力アップ」の授業としてICTを活用した探求型教育教材が実現しました。また、このシステムを応用し、オンラインフィットネス、建設現場での安全監視など様々な展開を進めています。

拠点成果の医療現場での展開

スマートアイマスク

皮膚温測定、温度調節が可能なスマートウェア技術を活用し、レム睡眠時眼球運動測定による睡眠の質のモニターおよびマイボーム腺機能を改善する最適な温度環境を提供することが可能なスマート温罨法の適用によるアイマスクの開発を進めています。

医学的実装

ピンスポットオーディオによる空間シェアリング事業

指向性・直進性の強い超音波スピーカーを用いる空間シェアリング技術や、肌の振動を感知するピックアップマイク技術の研究を行っています。これらの技術を活用し、同一空間を音によって分割・共有する製品の開発を進めており、届けたい人にだけ音を届けることで屋内外のあらゆる空間の有効活用を目指します。

事業化に向けた開発状況

ポータブルタイプの超指向性スピーカー

顧客ニーズ調査を踏まえ、持ち運び可能なポータブルタイプのスピーカーを開発しています。このスピーカーによって屋内では一人ひとりが自分専用のスピーカーで好きな音を好きな音量で聞くことができ、屋外では周りに気遣うことなく気軽に音楽を使った運動などが行えるようになります。現在は技術課題を解決しながら国内外へのマーケティングや量産体制の構築を進めています。

ボイスピックアップマイク

肌の振動を感知するピックアップマイク技術を用いて、小さなささやき声を増幅させるボイスピックアップマイクの研究開発を進めています。大きな声を出す必要のある場面でもささやき声であれば飛沫拡散は呼吸程度であり、飛沫感染のリスクを軽減できます。さらに周辺の音は混入せず、マスクで音がこもる心配もありません。AI技術によりユーザーの通常発声に復元が可能です。

空S1
拠点成果の医療現場での展開

スマートアナウンス

安全安心医療にむけ、超指向性スピーカーを設置し検温や消毒へのお声がけなど感染予防スマートアナウンスを流し、医療エリアを整備しています。

バイオシグナルアート事業

運動により発生する生体信号を音や映像など視覚・聴覚など芸術表現に変換する技術により楽しく運動へと誘導し、また運動の継続を実現することを目指しています。自分のトレーニング動作が点数や映像音楽表現でフィードバックされるウェブアプリ、光や音、衝撃などにより自分のエクササイズ効果を感覚的に体感できるデバイス等の商品・サービスの事業化を進めています。

事業化に向けた開発状況

「ウェブアプリBiosignal Art(バイオシグナルアート)」

スクワットなどのトレーニングを姿勢やリズムなど規定したポイントに従い、点数や映像・音楽表現によるフィードバックするウェブアプリを開発しました。フィードバック映像を楽しみながら、いつでもどこでも運動すること可能にします。初期バージョンからユーザーインターフェースやユーザビリティを充実させ、映像や音によるフィードバックの芸術性を高めたバージョンが8月末にリリースされます。

Biosignal Art

エクササイズ体感デバイス

キックボクシングジムを運営する企業と共同し、在宅においてもエクササイズ効果を体感できるデバイスを開発しました。パンチやキックの姿勢・筋肉の使いかた等をセンシングしユーザーにフィードバックするグローブやウェアで、在宅エクササイズもジムと同様の爽快感・達成感を得ることが可能です。

BA10
拠点成果の医療現場での展開

オンライン運動教室にウェブアプリ導入

オンライン運動教室に「ウェブアプリ Biosignal Art」を導入しました。オンライン会議ツールを用いた運動教室において、双方向コミュニケーションが可能な自体重筋力トレーニングの指導をおこなっています。